2024年05月08日
全国規模でコールドチェーンを展開する青果の総合流通企業、株式会社ファーマインド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:堀内達生)と株式会社日本農業(本社:東京都品川区、代表取締役CEO:内藤祥平)が設立したリンゴの生産と販売を行うジャパンアップル株式会社(本社:青森県青森市、代表:奥田邦雄、野澤俊介、以下、ジャパンアップル)は、青森県青森市浪岡の王余魚沢地区にて約23haの遊休農地を活用し、高密植栽培のリンゴ園地を開園。農地面積が日本最大級の約55haとなりました。
ジャパンアップルは2020年5月の設立より、青森県青森市浪岡の吉野田荷越沢地区にて園地を拡張してまいりました。2024年4月に、王余魚沢地区の新園地の定植を開始しました。今後も、規模拡大をめざすとともに、高効率の生産を行い、雇用創出に積極的に取り組むことで、持続可能な生産を実現する農業モデルを推進し、青森県内のリンゴ産業の活性化をめざします。
高密植栽培は、従来の栽培方法に比べ小型の樹を密植し、早期多収、均質生産、作業省力化が期待できる栽培方法です。ジャパンアップルは、設立当初から「高密植栽培が、青森の主要産業であるリンゴ栽培を次世代に受け継ぐための方法の一つ」として取り組み、この度、ジャパンアップルのリンゴ園地が日本最大規模になりました。今後も園地の拡大を続け、効率化を図り、安定した品質のリンゴの収量を増やし、高い収益性をめざします。さらに、次世代を見据え、収穫量を維持していきたいと考える他の生産者の皆さまとともに、学び、成長しながら青森におけるリンゴ産業の体系を作っていきたいと考えています。
2021年4月の開園より、安定した収量を確保する青森市浪岡大字吉野田荷越沢 |
今回、拡張した青森市浪岡大字王余魚沢の園地 |
作業導線が広くシンプルな高密植栽培の利点を活かし、機械化を積極的に推進し、定植や収穫などの作業負担を軽減しています。また、気温、湿度、照度、降雨量、風速、気圧の6つの気象データと土壌データ(地温、土壌水分量、EC*)をデジタルで収集するセンサーを2023年3月から導入し、実際の生育状況と組み合わせて、農作業をデジタルツールで見える化し、作業の標準化を図りながら、より安定的な品質と収量を確保しています。
*ECは、電気伝導度(Electric Conductivity)を指し、土壌中の肥料の総量を判断する指標として使われます。トラクターを利用した定植作業 |
高密植栽培は、機械化により作業負担を軽減し、一定の作業のマニュアル化が容易にでき、作業の標準化がしやすく、老若男女を問わず誰もが参画できます。また、自然災害などの影響を受けやすい「農業」を安定した未来ある職業として確立し、その可能性を広げることにつなげています。今後も農地拡張にともない、雇用拡大を進めていきます。
ジャパンアップルの従業員 |
【高密植栽培での定植作業の様子】